文部科学省委託事業|地域×生徒×農業 — 専修学校を核とし相互課題を解決するネットワークの構築

【地域連携】猪名川町役場主催の”高校生フォーラム”で防災に関する提案が町長賞を受賞(11/22)

猪名川町では「猪名川町の未来を描く高校生フォーラム」というイベントが開催されています。町内の高校に通う高校生のチームが、猪名川町の活性化に向けた提案を発表するものです。しかも、地域の活性化につながる提案については、町役場が次年度の事業化に向けてじっさいに予算をつけて検討をするというものです。
実は、9/2110/13の記事にも取り上げた、阿古谷地区に伝承されていた獅子舞を復活させるというプロジェクトも、一昨年の町長賞受賞を期にプロジェクト化されたものです。

今年の地域活動部の1年生たちがテーマに取り上げたのは「防災」です。

7/27の記事に取り上げた防災学習に参加した1年生の東くんが、自分の防災知識のなさを痛感したのがきっかけです。彼らはそのあと阿古谷地区の家を回って「地域防災において猪名川甲英高等学院が貢献できること」についてアンケートを集めてまわったり、防災士にインタビューしにいったりして研究をしました。
研究や提案の内容いぜんに、調査をすることも、提案を設計することも、パワーポイントのスライドを作ることも、人前で発表することも、ほとんど経験がありません。提案を作るにも調べたことを詰め込みすぎて伝わりにくいものになってしまいますし、話してもカミカミになってしまってなかなかじょうずには話せません。そこで、過去に町長賞を受賞してきた先輩たちも地域活動部の部活に来てくれて、1年生のプレゼンにアドバイスをしてくれました。
フォーラムの前々日の部活のじてんでは、リハーサルしてみても制限時間を大幅に超えてしまっていますし、スライドも枚数が多すぎて、提案が拡散した印象でした。さて、ここから当日までにどうブラッシュアップしていけるでしょうか。

当日は、町のホールまでみんなでバス移動です。昨年町長賞を受賞した先輩たちも何人か後輩の応援にきてくれました。控室でも入念に練習をしていよいよステージでマイクやプロジェクターを使ったリハーサル。しかし、このじてんですでに一昨日とは見違えるようなレベルになっていました。あらゆることに彼らは挑戦し始めたばかりですから、その成長スピードはたいへんなものです。提案もブラッシュアップされ、マイクをとおしての発表も堂々としたものになっていました。控室の練習のときにみんなの思いつきで、最初と最後の挨拶は甲英で取り入れている小笠原流の挨拶をしようということになりました。

いよいよ開会です。猪名川町長・教育長以下幹部職員たちや大学の先生が審査員として入ってこられます。会場にはたくさんのお客さんが集まっています。そこで、3番めの発表者として甲英の1年生たちが壇上に上がります。

彼らは「知識を学び命を救おう」と題して、二つの提案をおこないました。
一つは「避難所に息抜きエリアをつくる
1年生の藤岡さんがじっさいに避難所に避難した経験がベースになっています。避難していた2泊3日のあいだ、寝ることしかできずにストレスだったことから、避難所にボードゲームをしたりするエリアを設けることを提案しています。
もう一つは「防災講演会の実施
高校生である自分たち自身が防災を学び、小中学生に対して楽しい講演会をおこなうことを提案しています。高校生が知識を学んで、小中学生に対して伝えて、その子供たちがお年寄りに話をしたくなるようにという思いが込められています。少子高齢化する阿古谷地域の状況からのインスパイアです。

さて休憩後の発表。先輩たちに続いてみごと町長賞を受賞(初出場より3回連続)することができました。そのあとも、多くの人に声をかけてもらったりケーブルテレビの取材を受けたりとにぎやかな一日でした。

いまやネットでいくらでも情報は手に入り、そのくみあわせだけで”自分の意見”を造れてしまいます。いっぽうで、彼らのプレゼンは、彼ら自身の気づきや経験、彼らがじっさいに聞いた話がベースになっていました。彼らのリアルな提案は迫力があったと思います。さて、町長賞を受賞したことで、彼らの提案は、次年度に事業化に向けて検討をすることになります。避難所の環境改善と高校生講演会の実施が、どんなカタチで実現することになるのか、楽しみです。